はいはい。聞いてますよ。
だから…ご主人のなだめようとしたら
まどかが心配そうに

「あの…ご主人様は、どうしてお亡くなりに?」と
ご主人に対して奥さんに質問してきた。
あ、ナイスタイミングだ。まどか。

「……事故です。あの人会社帰りに飲むのは、
ダメだと言っているのに飲酒して交通事故に」

「そうだったのですか…ご愁傷様です」

「自分から赤信号なのに
ふらふらと飛び出して行ったみたいで
本当情けなくて…」

深々と頭を下げるまどか。
奥さんは、涙を流しながら話していた。
情けないと言いながらも悲しさで溢れていた。
本当は、亡くなって1番悲しんでいるのは、
奥さんだった。

『おい。情けないってなんだ!?
ふらふらと飛び出したって人を猫みたいに言うな!!』

ご主人は、奥さんに怒りをぶつける。
だからもう少し、素直になりましょうよ。ご主人。
怒りを言うために呼んだのではないだろうに
仕方がない。

「ご主人も大変を反省されていますよ。
自分が悪かったって…」

手を合わせるのをやめて
奥さんの方を振り向きそう伝えた。
するとはぁっ!?という表情をするご主人。

『おい若造。俺がいつ反省しているなんて言った!?
そんなこと一言も言っていないだろーが』

もう少し素直になったらどうですか?
今なら奥さんに気持ちを伝える事が
出来るのですよ?

『素直もなにも、これが本音だ。
大体コイツに伝える事なんて……なにも』

「あの…本当に主人は、近くに居るのですか?
だったら、何故あんなにお酒を飲むなって言ったのに
飲んだのか聞いて下さい」