もしかしたらこれは、幻かもしれない。
明日になったら夢ってオチになるかも……。
あまりにも衝撃的だったため
現実逃避をしたくなった。
夕食は、何も作りたくなかったため
カップラーメンだけにした。
そしてお風呂で疲れを癒やしベッドに潜るのだが
しばらくすると例の金縛りになった。
うぅ…動けない。
ピリピリと身体が痺れて動けない。
助けて……と叫びたくても声も出ない。
誰かにまた見られている感覚。
これを実感するとやっぱり夢ではないと思えくる。
その時だった。
私のスマホが突然鳴り出した。
ビクッと身体が震えた。
すると目を覚ましたせいかスッと
動けるまでになった。
私は、慌てて起き上がった。
助かった……。
ベッドの横に置いてあった
スマホを見ると課長からだった。
えっ?どうして課長から電話が!?
不思議に思ったけど、そんなことよりも……。
私は、慌てて電話をかけ直した。
課長に聞いてほしい!!
するとすぐに電話に出てくれた。
『お疲れ様。
大丈夫か?まどか』
「課長…」
何だか課長の声を聞いたら安心して
涙が溢れそうになった。
凄く怖かった……。
『よほど怖かったみたいだな?
大丈夫だ。そこに居るのは、悪い霊ではないから』
えっ?やっぱり居るの!?
ココに居るの?
課長の言葉にさらに背筋が凍った。
やめて……怖いのに。
『あ、悪い悪い。
お前、怖いの苦手だったな』
「苦手ですよ。
だから、驚かさないで下さいよ…」
涙が溢れながら必死に訴えた。
それ以上怖くなることを言わないで……。
怯えてまともに1人では居られなくなっちゃう。
ガタガタと震えてると
『すまない。つい……それより今からなら
お祓いに行けるが行ってやろうか?
ついでに結界も張ってやる』と言ってくれた。