そして数ヵ月後
彼女は、前兆であるつわりになった。
病院に行くとお腹には、
新しい命が宿っていたと教えてくれた。

彼女のお腹には、龍聖と心愛が宿している。
早く産まれたいと思いながら居る事だろう。
今は、お腹の子が安定期になるまでの間
彼女は、実家に里帰り中。
俺は、時々様子を見に行っている。
早く一緒に住みたい。

「もう…聞いた時は、びっくりしましたよ。
課長ったら何も言って下さらないし」

縁側で彼女は、妊娠の事を教えてくれなかった事に
怒っていた。

「アハハッ…ごめん。ごめん。
驚かそうと思って…なんせ喜ばしい事だったから」

俺は、笑って誤魔化した。
ついサプライズのつもりで驚かそうとしてしまった。
期待通りの反応をしてくれたので
まぁ良かった……。

「そういえば。いつ気づいた……と言うか
見えていたのですか?
私のお腹に赤ちゃんが居るって」

「あぁ、もっと前から知っていたよ!
なんせ本人達が主張してきたからね。
ちなみに説教までされちゃった」

アハハッと苦笑いした。
彼女は、意味が分からなそうだったが、
どうやら双子の2人の事を思い出したようだ。
そう、その子達だよ。龍心と心愛は……。

「しかし楽しみだよね。産まれてくれるのが
お前達も早く外に出たいみたいだし。
なぁ、龍聖に心愛?」

そう言いながら彼女のお腹を優しく撫でながら
話しかけた。すると驚いた彼女は、
大き声を出していた。
やっぱり、反応が面白くて可愛らしい。
もちろん後で怒られたが……。

とにかく早く産まれておいで。
まどかも君達にまた、出会えるの日を
楽しみにしているのだから、

龍聖、心愛。


END。