えっ?遠くから見守っていた……?
それって……つまり

「えぇっ!?課長。私を千里眼の力で
見ていたのですか!!」

驚いて大声を出してしまう。
すると課長は、苦笑いしながら
「……まぁね」と言われる。

キャアッ…だとしたら恥ずかしいシーンまで
見られたってこと!?
あんな所やこんな所まで学校で孤立していた事とか
そう思ったら身体から火が出るほど熱くなる。
は、恥ずかしい……。

「悪いと思ったけど…どうしても気になって。
驚いたよ。あんなに可愛いかった君が
こんなに素敵な女性に成長して行くのだから。
しかし、そんな頃に長谷川君の存在を知った」

長谷川君……?
あ、そういえば
長谷川君の事を知っていたと言っていたわ。

「彼は、君の近くに居ながら
酷い事を言って傷つけた。
なのに…君がなかなか諦めきれずに
ハッキリしない態度で周りをウロついているから
どうしても我慢が出来なかった。
だから、つい彼の所に行き……説教をしてしまった」

じゃあ、長谷川君が言っていたスーツ姿の人って
課長だったの!?
そんな頃から…課長は、私の事を。

どうしよう…そんなところまで見られるなんて
嬉しさと変な所を見られた恥ずかしさで
余計に頭の中は、パニックになってしまった。

「な、何で…そんな事を…?」

「……君を盗られたくなかった。
大人げないと思ったけど、それでも
我慢が出来なかった。きっと近くにいる彼が
羨ましくてヤキモチを妬いていたのだと思う。
だからわざと君から遠ざけた」

課長がヤキモチを妬いてくれていた…?
私を盗られると思って…信じられない。
でも、凄く嬉しい。

「課長の気持ちは、分かりました。
なら何故、会社に入社した時に
話してくれなかったのですか?
もう大人ですし…言ってくれたら」

私は、受け入れたのに。
すると課長は、私の顔を真っ直ぐ見ると
少し寂しそうな表情した。

「言うのは簡単だ。しかし最初の頃は、
君は……その類いの話を信用しなかっただろ?
怖がり…否定をしていた」