避けようが…今でも好きで居てくれる。
もしかして課長より長谷川君と一緒になった方が
幸せになれるのだろうか?
スマホを眺めながらそう思ってしまった。

うん?よく見ると長谷川君の着信より前に
課長からの留守電があった。
課長からだわ!?

ど、どうしよう。聞くのが怖い……。
逃げ出したまま謝ってもいないから
私は、それを聞く勇気がなかった。
その日は、会社を体調が悪いと休み長谷川君のは、
散々悩み結局私は、居酒屋に向かった。

未だに決断を出せない自分は、
本当に優柔不断だ。
少し遅れて居酒屋に行くと長谷川君は、
すでに来ていた。

「ごめんなさい。遅くなって…」

「いや、来てくれないかと半分諦めていたから
来てくれて嬉しかったよ。ありがとう」

長谷川君は、嬉しそうに笑っていた。
ズキッと胸が痛み出した。
私は、申し訳ない気持ちで席に着いた。

「何か頼むか?」

「えっと…じゃあ、私もビールを…」

長谷川君は、ビールを頼んでくれた。
他にもおつまみをいくつか
ビールが来ると乾杯する。

「あ、そういえば知っているか?
同級生だった芝崎が今度結婚するんだってさ
後さ、村岡って奴が離婚したって」

「えっ?そうなの!?」

特に村岡さんと言えば、昔私に嫌味を言ってくる
女子生徒であまりいい印象はなかった。
そうなんだ……離婚したんだ。

「村岡は、お前にとったら
あまりいい印象はなかったよな?
アイツさ、早くにデキ婚したみたいだけど
旦那と上手くいってなかったみたいだ。
子供…まだ小さいのにな」

「……そっか。人って分からないものよね」