えぇっ!?
課長が、私に会いたいって…本当に?
信じられずに動揺する。だが
『フフッ…冗談だよ。さすがにそれは迷惑だな。
気を付けないとセクハラだと言われるよな』
課長は、からかうように笑ってきた。
ガーン。じょ…冗談だったの!?
少しでも期待をした自分が恥ずかしくなる。
『フフッ…ちょっとからかい過ぎたかな?
すまない。でも会いたいと思うのは、本当だ。
お詫びとしていい事を教えてあげるから
今から本当に会わないか?」
「……いい事…ですか?」
「そう。君のためになること…どう?」
そんな事を言われたら断る事が出来ない。
課長は、意地悪だ。断らないのを知ってて
言ってくるのだから。
結局、会う事になった。場所は、私の部屋。
これで3度目の訪問だ。
慌てて来る前に片付けて掃除した。すると
インターホンが鳴り本当に訪れてきた。
「こんばんは。夜遅くにすまない。
あがってもいいかな?」
「は、はい。どうぞ」
うわぁぁ……本当に私に会いに来てくれた。
慌てながら部屋に招き入れた。
狭くて古いから恥ずかしい。
私は、課長にあがってもらうと日本茶を淹れた。
チラッと見ると何やら近くに揃えておいた
雑誌を見ていた。
恥ずかしさもあったが嬉しくて仕方がない。
だって前は、幽霊関係で来てくれたが
今回は、ただ会いたいという理由で来てくれたのだ。
「お待たせしました。どうぞ」
「ありがとう」
課長の前に置くとお礼を言い
お茶に口をつけた。
ドキドキしながら飲む姿を眺めていた。
「ふぅ…やはり日本茶は、美味しいな。
ホッとするよ」