その後、何も言い返せないまま
仕事に戻った。悔しい…。
仕事を終わらせ自宅に帰るとそのまま
ベッドにダイブする。
ハァッ……とため息を吐いた。
どうなっちゃうのだろう…私も部署も
課長。早く戻ってきて欲しい。
すると突然、自分のスマホが鳴り出した。
ハッ……まさか。
慌ててベッドから飛び起きスマホを取り出した。
やっぱり課長だった。
いつも相談したい時や不安な時に
タイミングよく電話をしてくれる。今回もだ!
私は、泣きつきたい気持ちで電話に出た。
「も、もしもし」
『こんばんは。色々大変だったんだな?』
「…課長……」
課長の声だ……。
課長の優しい話し方を聞いたら嬉しさと
悔しさで涙が溢れそうになった。
『よしよし。話は、大体分かっている。
志藤が原因だろ?悪かったな
俺の力が頼りないばかりに』
そう言って課長は、謝ってきた。
やはり言う前に理解してくれていた。
しかし課長のせいではない。
私が力不足のせいだ。
だから、図星を言われたようで悔しかった。
それに課長のこともあるし
しゅんと落ち込んでいると課長は、
「…まどか。お前は、力不足じゃない。
まだ、コツを掴めないだけだ。
それに君の素直な性格は、周りの心を開きやすい。
もっと自信を持て」と
さらに優しい口調で言ってくれた。
「…課長……」
『志藤は、俺と同期なんだけど
どうもライバル視というか嫌われているようでね』