「あ、うん、俺さ、」


ほら。ね。さっきの私への心配なんてもう頭にない。狙い通り。


なのになんでこんなに胸が苦しいの...?


「あいつに告白しようと思うんだけど、どう思う?」


限界。


だよね、だと思ってた。そう言われるとわかってた。


でもいざ言われると、こんなに、こんなに...。


悲しいんだね...?


けど私は幸斗の応援をすると約束してしまったんだ。


だから私は、がんばるよ。


「おぉ、すごいじゃん!幸斗がそこまで言うなんてね〜」


「うるせぇ。で、いけると思う?」


「うん、大丈夫だよ。幸斗ならいける。あの子も、幸斗と話してて楽しそうだし。」


「そうか?てかなんでお前がそんなこと知ってんだよ」


ははっと冗談っぽく笑う君に、私は心の中で真面目に返す。


あなたが好きだからだよ。あなたのことしか見てないからだよ。


でもそうするとね、自然と見えるの。


あなたと話しているあの子の顔も。


2人とも、とっても幸せそうなんだ。


だから知ってるんだよ、と。