「別に無理して彼氏とかのこと親に言わなくてもいいと思うけどな」

「そうなの?」

「うん、あっ、やべぇ俺昨日近所の人達に雨愛ちゃんの彼氏って聞かれて『はい』って言ったんだ、多分親にバレてるよ」

「そうなんだ……あの、亜美さんが晴輝くんのお父さんと仲良かったって言ってたから親にいうものだと思ってた、ごめんなさい」

晴輝は台の上にあったティッシュを渡す

「亜美はね、ミニバスしてたんだよ、父さんがコーチしてたから世話になったっていう意味だと思うよ」

晴輝は雨愛においでと手招きする

「俺も悪かった、亜美と四年つきあっててさ、俺の忙しさでかまってなかったら浮気されてたんだよ」

「亜美さんが浮気……」

「それがあったから雨愛と付き合うって決めてからすぐ自分のものにしようとしてた、はっきり言って雨愛とHしたいと思って誘ってたことは認める」

「私は浮気しない」

「ん、そうだな雨愛はできないな、いい子だもんな(笑)」

雨愛の頭をポンポンとなでる

「雨愛、夜出れないこととかそういう大事なことは言って、自分で抱えこまない、ちゃんと理由があるんだから、言わなくてずっと拒否られるほうがつらい」

「ごめんなさい」

「泣き止んで」

「はい」

「雨愛の初めては俺がもらうから卒業するまで待ってて」

「……いいの?」

「雨愛のこと大事にしたいからゆっくり進んでいこうな、無理はさせないし、これからのことを考えたら親にも心配させたくないのは俺も同じ考えだ」

「ありがとう、嬉しい、晴輝くん大好き!」

「ん、俺も」

雨愛は椅子に座ってる晴輝に抱きついた

晴輝は雨愛の腰に手を回して頭をつける

「雨愛のお腹の音が鳴ってる(笑)」

「えっ、お腹空いてないよ、食べて腸が動いてるんだよ恥ずかしい、もう離れる~」

「いやー(笑)雨愛のお腹柔らかいな」

「それは、太ってるってことなのかな、痩せなきゃ」

「痩せなくていいよ、気持ちいい」

晴輝はぎゅーっと雨愛のお腹にスリスリしながら抱き締める

「雨愛」

「ん?」

「今な、もし、何年後かにさ、こうやってさ産まれてくる子供に話しかけてるのかもって思った(笑)」

「えっ、えっ、それは晴輝くんの妄想?」

「妄想じゃないよ、理想だよ」