「もうそろそろ内定出るんでしょ?」

「あぁ、俺さもし受かって異動とかで一時間以上車で通勤かかる営業所とか支社だったら今の家引っ越すつもりなんだ」

「そう、可能性あるのね?」

「まあな、三ヶ月の研修期間が終わったら配属らしい、その前に内定もらわないとな」

「わかった、引っ越す時は片付け手伝いにいくよ」

晴輝にお味噌汁を渡す

「ん、助かる、いただきます、昨日の稲荷は?」

「残ってなかった(笑)」

「残念(笑)また、作って」

「うん」

新婚みたい~晴輝くんと食事できるなんて嬉しい

「雨愛はやっぱり仏教系の大学行くのか?」

「うん、後継ぎとかまでは考えてないけどね、まあ通えるところにあるんなら行こうかなって、特になりたいものもないし、家の手伝いできればと思って」

「男が多いんだろうな、心配……」

「私だってだよ、会社の女の人とか営業先の人とか係わる人いっぱいいるんだもん」

「俺の営業スマイルを発揮しないとな、やりがいあるじゃん」

「まあ、向いてると思う(笑)おかわりは?」

「もう、いい、ありがと、あっそうだ後でお兄さんにお線香あげさせて」

「えっ、何で知ってるの?私話してないよね」

「昨日おじさん達が話してた、生きていたら二十歳だったって」

「……っうっ」

「あー、泣くな、思い出させた?」

「ごめ、ごめんなさい泣いちゃって、グスッ、お兄ちゃんはね、夜塾の帰りに自転車の事故で亡くなったの、だから私、夜あまり出してもらえなくて、晴輝くんちに前行った時も帰ってから怒られて厳しくなっちゃって……」

「雨愛……」

「晴輝くんが家に来ないかって行ってくれるのはその、そういうことするってことだよね、嬉しいのと恥ずかしいのと恐いの気持ちが要り混ざっちゃってね、でも時間があまりないからずっとどうしようって思ってて、嫌われるんじゃないかとか考えちゃってね、ごめん、お兄ちゃん、お兄ちゃんのせいじゃないのに時々思うのお兄ちゃんがいたらこんなに夜厳しくなかったのにとか……私……嫌な子だ」

「あー、ごめん雨愛、悩んでたんだな、俺の欲望だけ押し付けて悪かった」

「晴輝くんは悪くないよ、私に勇気がないだけ、親に晴輝くんとつきあってることも言えてない、だから……グスッ」

「雨愛、つきあってること親に言ってさ、夜俺んちにいくっていうのはそれこそイチャついてますって言ってるようなものじゃん、そっちのほうが反対されそうだよ」

「あっ」