「……っん……」

「雨愛、口少し開いて」

「あっ、でも着替えなきゃ……んー」

「ん、服脱がして」

雨愛はシャツのボタンを外していく

「(笑)器用だね」

「だって、ハァ、早くしないと」

「何する?(笑)」

「着替え……」

晴輝はズボンを脱ぐ

「晴輝くん、勘弁して……」

「仕方ないな」

晴輝は雨愛から離れて浴衣を着る

「帯まいて」

「うん」

雨愛は帯を腰に手をまわして巻いていく

「はい、出来たよ」

「ん、サンキュー」

浴衣の襟を少しはだけ帯を腰より下にさげ、立った晴輝

「雨愛、髪くくるゴムない?」

「あるよ、はい」

晴輝は前髪を上げてゴムで結んだ

「髪くくるんだ」

「俺、コンタクトだからさ汗かいた髪が目に入るの嫌なんだよね、サッカーの時はバンド巻いてたんだけど」

「晴輝くん、カッコいい」

「そう?こんな格好したことない(笑)」

「行こう」

「ん、あっ携帯と財布預かってて」

「はい」

二人は外へ出た

「おっ、来たな、おーい、そろそろ腰あげるぞ」

「おー」

「晴輝くん、私はここ片付けてから合流するからね」

「わかった」

「いくぞ、せーの」

おみこしが担がれ寺から出ていく

ハァかっこよかった晴輝くん


一時間ほどたって雨愛はおみこしに合流した

携帯で写真を撮りまくっている

休憩場所に到着してここでも食事やお酒がふるまわれる

「晴輝くん、一緒に写真撮ろう」

「いいけど、テンション高いな(笑)」

「だって楽しいだもん、はい、タオル」

「サンキュー」

「ふふっ、カッコいい~」

「気に入ったか?」

「うん」

「この貸しは高くつくぜ(笑)ってかもう肩痛いよ」

タオルで汗をふく

雨愛は写真を撮りまくる

「次、お父さんと撮ってくる」

「あっ、おい」

「ハハッ若いの、雨愛ちゃんの彼氏かい?」

「はい」

「そうか子供だった雨愛ちゃんに彼氏ねー、人の子供は早く感じるな」

「お父さんの後をいつもついて歩いてたからな」

「雨愛ちゃんはお父さん大好きだからな」

そうなんだ、晴輝は雨愛の方を見る

「娘は可愛いよな、息子も生きていたら後継ぎもいたのにな」

「まーな」

「息子さんがいらっしゃったんですか?」

「うん、いたんだよ、事故で亡くなってな、10年前かな、生きていたら20才か」