「忘れてた、祐介から聞いた?」

「小坂くん?ううんクラスの女子から聞いた」

「そっか」

晴輝は雨愛の太ももに頭をのせた

「こんな勝手な俺のことわかってくれるのは雨愛だけだよ」

「うん最近自分でもそう思う、なんで許しちゃうんだろうって……亜美さんの四年にはまだ届かないけど晴輝くんてよくあんな活発な亜美さんと付き合ってたよね」

晴輝の頭をなでる

「亜美の話はもういいよ、今は雨愛に癒されたいんだから」

雨愛の腰に手をまわしてぎゅーっと抱きつく

よっぽど嫌な別れかたしたんだなー

雨愛の手は晴輝の頭から頬へ……軽くつまむ

「んっ」

何、可愛い晴輝くん、ほっぺたもつるつる、サッカーしてたのに何で肌がきれいなの?

「晴輝くん可愛い」

「きゃわ……いく……ない」

ほっぺをつままれてうまく話せない晴輝はふがふがいいながら雨愛の手を離して起き上がった

「遊ぶなよ」

晴輝は自分の頬を触った

「あっ、おみこし来たよ、子供達きたらお菓子渡してね」

「わかった」

大人みこしに続いて子供みこしもはいってきた

子供達はお菓子の方に走ってやってくる

晴輝は雨愛と一緒に子供達にお菓子を配っていった

「晴輝くん、ありがとう」

雨愛のお父さんが声をかけてきた

「あっ、お疲れ様です、全然です、食事させてもらってお菓子配っただけですから」

「そうか、じゃあまだ元気だな、はい、これ」

「はい?」

お父さんからお揃いの祭り用の浴衣を渡された

「着替えておいで」

仏のような微笑みでにっこりと……

「えっ、マジっすか?」

「うん、みんなだいぶ酔ってきたからね、毎年ここで何人か動けなくなるから雨愛に聞いたらバイト昼までって言うから誘ってもらったんだよ」

晴輝は雨愛の方を見る

にっこりと雨愛は笑っていた

「着替えに行こう、こっち来て」

雨愛は晴輝の背中を押して家の和室に入る

「ごめんね、一緒にお祭り楽しみたかったの」

「全く……じゃあ雨愛からキスして」

「えっ、私から?」

「うん」

晴輝は畳に座った

「来て」

晴輝は目をつむって少し上を向いて待った

チュッと雨愛は軽くキスをして晴輝から離れる

「ん?何か触れた?今の唇?」

「したよ」

雨愛は真っ赤になって後ろを向くと晴輝の手が伸びてきて雨愛は引き寄せられた

「足りない、雨愛……」

晴輝は雨愛に激しいキスをする