「はあ……」

教室でため息をついていた雨愛

「どうしたの?雨愛、ため息なんかついて」

「あかねちゃん……あっお菓子あるよ、食べる?」

「食べる」

雨愛は小さな袋からお菓子を取り出して友達のあかねに渡す

「いただきまーす、いいよね雨愛んちお菓子一杯あって」

「まあ、用意しとかないとね、いただきものもあるし、でもスナック菓子が無性に食べたくなるよ(笑)」

「よし、私が今度持ってきてあげる」

「ありがとう」

「で、ため息の理由は?」

「あかねちゃんは好きな人いるの?」

「おっ、雨愛から恋の相談かい?初めてじゃん、何何?三ツ矢くんかい?」

「私、あかねちゃんに何も言ってないよね?」

「雨愛はいつもぼーっとしてるし、私らの恋ばなも聞いてるだけだからあまり興味がないのかと思ってた、でも時々門まで三ツ矢くんと歩いてるのは見かけるよ」

「一年、二年と同じクラスで隣の席もなったことあるからまあ話せる、三ツ矢くんのこと知ってるの?」

「知ってるよ、元サッカー部、去年家の事情で部活辞めてファミレスでバイトしてるくらいかな」

三年生になってから校舎違って晴輝くんが教室に来たのは日直のときと亜美さんと会った次の日くらいのはず……あかねちゃんはいなかったと思ったけど……

「私の友達がサッカー部のマネージャーしてたからね、受験あるから総体で引退したんだけどまあ、こういう子がいてねって話は聞いてたし、部の打ち上げも三ツ矢くんが働いてるファミレスでしてたらしいよ」

「へぇー」

そういえば部のやつらが使ってくれて自分も少し参加させてもらって嬉しかったっていってたような気がする

「雨愛は三ツ矢くんのことが好きなの?あの子今は誰ともつきあわないんでしょ?」

「えっ?」

「有名だよ、まあ、そのマネの子も部活引退して告白して返事がそれだったんだけど」

何……サッカー部のマネージャーさんから告白されたなんて聞いてないよ、晴輝くんやっぱり勝手じゃん
一人抜けてますけど……今度言ってやる

「で、雨愛の悩みは?」

「あー、えとね友達の話なんだけど彼に家に来ないかって誘われてどうしようって言ってて、私無知だからさー、相談に乗れなくて、へへっ」

「そっかー、まあそれは男はやる気マンマンだよね」

「そ、そうだよね……女の子のほうはどうしたらいいかな?」

「まあ、覚悟していくしかないよね、好きなら早かれ遅かれするんだろうし、お金のないカップルは家の人いてお家デートする人もいるとはいうけど、親がいなかったらまず、間違いないよね、そういう人ばっかりじゃないとは思うけどねー」

「そっか」

「大事にしてくれるのにこしたことはないけど」

「うん……ありがと」