10月に入り地方祭が近づいていた火曜日二人は一緒に雨愛のお寺へ帰る

お墓参りをすませた後本堂でいつものようにおしゃべりをする二人

付き合うことになっても学校ではしばらく内緒、何も今まで通りと変わらなかった

「雨愛は三連休は祭りの手伝い?」

「うん、神社のほうが大変だけどうちもおみこしの休憩場所になってるし、食事提供場所だから忙しいの、近所の人達も手伝いに来てくれるんだけどね」

「そっか」

「晴輝くんもバイト終わったら来ない?昼までだったでしょ、食べるものたくさんあるから、あっ晴輝くんの地区はお手伝いとかおみこしかかないといけないとかがなかったらの話だけど」

「中学生までだな、何もないよ」

「じゃあ、来る?」

雨愛は嬉しそうに晴輝を見る

目がキラキラしていた

「じゃあ、バイト終わったらな」

「うん、お菓子もたくさんあるからね」

「雨愛はお菓子が好きだな~」

「好き」

「俺のことは?」

「す、好き」

晴輝は雨愛に顔を近付ける

「駄目、お父さんもお母さんもどこで見てるかわかんないから」

「あー、そうだな、悪い……つーかあれから全然キスも出来ないし、家にも来てくんないからさ、イチャイチャ出来ない」

それは、晴輝くんが学校では内緒っていうから学校で話せないし……それに……

「最近親がうるさくて、夜でれなくてね、ほら、不審者情報とかメールで親に入るから中々出さしてくれないの、ごめんね」

晴輝くんには言えない……この間の法事の後出ていったからお父さんが厳しくなったなんて……

結果的には晴輝くんと付き合うことになったのは嬉しいことなんだけど……

「そっか、雨愛んちは夕食が早いからなー、女の子だし、大事にされてんな、まあ俺が急に付き合おうっていったし、火曜日ごと家に来はじめたらまあ親はどこいってんだってなるよな」

「まあ、告白って急だし、それはいいんだけど夜出れないほうが……」

「ちょっと待って、告白されたの?」

「あっ」

「俺は雨愛に言ってるよね、雨愛は言ってくんないの?いつ?誰?」

「えっと、去年だよ、修学旅行の時に」

「修学旅行って俺と一緒だったじゃん、いつの間に」

「ちゃんと断ったよ、好きな人がいるからって」

「夜も男子の部屋に来たじゃん」

「二日目だよ、もういいでしょ」

「誰?」

「私も知らない人だったから晴輝くんも知ってるかどうか……」

「いいから誰?」

「河野くんて子だった」

「野球部だったやつだ」

「そうなの?晴輝くんだって修学旅行のとき告白されてたじゃん」