「僕は、蔵人・ライアンハート!
 君去津非公認バイク同好会『雷威神《らいじん》』のリーダー、だ!!
 活動内容はバイクの集団走行とケンカ!
 時々警察に追いかけられても、いい。
 根性と度胸の、ある。
 ケンカの強い、ヤツ!
 僕と一緒に夜の公道を走ろう、ぜ!
 今、なら!
 雷威神メンバーのくせに、自分をかばって事故った仲間を見捨てた生徒会長サマ、が。
 もれなく歌って大歓迎、だ!
 あはははは~~」

 なぁ、そうだろう? ダイヤモンド・キング!? なんて。

 ヒステリックに笑う蔵人さんを殴ろうとした……らしい。

 舞台に昇り、拳を振り上げた神無崎さんを、続いて飛び乗った宗樹が間一髪で止めて……!

 体育館は騒がしくなった。

「雷威神って前にここらを走ってた、暴走族の名前だろ!?」

「いや俺は、ただの夜間ツーリング・クラブだって、聞いているぜ!?」

「ダイアモンド・キングがなんで関係あるんだ!?」

「事故って十二月の、アレ?
 でも、それって、スペード・エースが単独で起こしたって話じゃ……?」

 ざわざわざわ……

 いろんな話が飛び交って、体育館はもう、収拾がつかない。

 騒ぐ生徒たちに、とうとう部活紹介に出席していた先生たちが、叫ぶ。

「蔵人・ライアンハート君!
 神無崎裕也君!
 二人とも、今すぐ校長室に来なさい!!」

 うぁぁあああぁぁ!

 皆から人気の生徒会長が、いかにも不良の生徒と一緒に呼び出しを受ける、なんて。

 その言葉に、全校生徒がとっても大きな声を出したんだ。

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