今夜は星ひとつない闇夜。けれど、地上にはこんな遅い時間なのに、いくつもの明かりが灯っている。

 あ、ひとつ消えた。またひとつ。ひとつ……。こんなふうに、あたしの命の火も、儚く消えていくのだろうか――。

 九階建てのマンションの最上階。こんなところから飛び降りたら、まず間違いなく死ぬよね。躊躇はしなかった。恐怖も感じなかった。むしろ、いじめから解放されることが、これでやっと、あいつらに復讐できることが、うれしくて、たまらなかった。