「リサおはよ!」

いつも通りリサに挨拶をする。
しかし、いつもなら笑顔で挨拶を返してくれるリサは、なぜか私の顔を見て気まずそうに目を逸らした。

「…?あ、カリナ、シュリ、おはよ…」

今度は今教室に入ってきたカリナとシュリに挨拶した。しかし、2人もリサと同じように、私を無視した。

「…あの、私、何かした?ねえ、リサ?…カリナ?シュリ?」

戸惑う私を無視し続ける3人。
すると、

「うっわぁかわいそー中橋さん達。あんな奴に絡まれてさ。」

クラスメートの女子がいきなりそう言って私を睨みつけた。

「…なんでそんなこと言うの?私はリサ達の友達だよ?そのこと知ってるよね?」

私がそう言い返すと、その女子生徒はチッと舌打ちをした。

「友達って…あんた、よくそんなこと軽々しく言えるよね。中橋さん達の顔に泥塗ってるようなもんじゃん?」

「は…?何それ…意味わかんない…」

支離滅裂な悪口を言うクラスメートに、私は怒鳴りたいのを我慢する。

「うっわあ…自覚無いとか一番タチ悪いわ。…まあいいわ。わかんないなら教えてあげる。
あのさあ、昨日先生が言ってた事件の9歳の殺人犯、あれ、あんたの兄貴だから。」