あの時掟を破らなければ良かった? ちゃんと忠告を守り、見過ごすべきだった? そうすれば、あなたに出会うこともなかったし、あなたに惹かれることもなかった。 切なく苦しい胸の痛みも、あなたに出会わなければ、きっと知らずに済んだだろう。 だけど、どうしても。 助けなければ、出会わなければ良かったなんて、思えない。 人間が優しい生き物だということも。 教えられていたヒドイ世界とは違うということも。 くしゃくしゃな笑顔も、あたたかい温もりも。 あなたに会えたからこそ、知ることが出来たのだから。