お茶を持って寝室へ戻ると、やはり琴葉は寝ていた。
起こすのも可哀想な気がして枕元にそっと置いておくが、琴葉を見ているだけで心配すぎてだうにかなってしまいそうだ。
雄大は一度自分を落ち着けると、電話で早瀬家の主治医を呼んだ。
今まで自分の家柄について考えたことはなかった。
琴葉がしきりに気にするいわゆる“身分差”というものも、まったくと言っていいほど無頓着に過ごしてきた。
だが、今日ほどその家柄をありがたく思ったことはない。
自分から救急外来へ行くのではなく、電話一本で医師が来てくれるのだから。
「すみません、こんな時間に呼び出してしまって。」
「大丈夫ですよ。それより、雄大くんからの呼び出しということに驚いています。初めてじゃないですか?」
「そうですね。でもどうしてもすぐに診てもらいたくて。」
焦る気持ちを抑えながら、雄大は主治医を琴葉の元へ案内した。
起こすのも可哀想な気がして枕元にそっと置いておくが、琴葉を見ているだけで心配すぎてだうにかなってしまいそうだ。
雄大は一度自分を落ち着けると、電話で早瀬家の主治医を呼んだ。
今まで自分の家柄について考えたことはなかった。
琴葉がしきりに気にするいわゆる“身分差”というものも、まったくと言っていいほど無頓着に過ごしてきた。
だが、今日ほどその家柄をありがたく思ったことはない。
自分から救急外来へ行くのではなく、電話一本で医師が来てくれるのだから。
「すみません、こんな時間に呼び出してしまって。」
「大丈夫ですよ。それより、雄大くんからの呼び出しということに驚いています。初めてじゃないですか?」
「そうですね。でもどうしてもすぐに診てもらいたくて。」
焦る気持ちを抑えながら、雄大は主治医を琴葉の元へ案内した。