黙りこくった琴葉に、雄大は優しい眼差しを向ける。

「ごめん、意地悪した。」

「え?」

「琴葉があの家を大事にしてることは分かってるよ。ご両親との思い出がいっぱい詰まった家だからね。」

「雄くん。」

「俺は琴葉も、琴葉のご両親も大事にしたいんだよ。」

雄大に真っ直ぐ見つめられて、琴葉の瞳は揺れた。しだいに頬もピンクに染まっていく。

「琴葉、おいで。好きだよ。」

雄大に一歩近づいただけで、すぐに胸の中に引き寄せられる。

甘いキスは優しくてとろけてしまいそうになった。

「んっ。」

思わず声が漏れる。
何度も繰り返すキスは、だんだん濃厚になっていく。
ふいに体のラインをなぞられると、琴葉はとたんに体に力が入らなくなってしまった。