「雄くん、疲れてるのかな?毎日働きすぎだよ。」

そっと呟いて離れようとすると、急に腕を引っ張られてバランスを崩した。

「きゃぁっ!」

よろけた体はすぐさま雄大によって受け止められる。そしてそのままぎゅうっと抱きしめられたかと思うと、ソファへ押し倒されキスをされた。

「ゆ、雄くん?起きてたの?」

「ん、今起きた。」

そう言いながら何度もキスをしてくる雄大に、琴葉はドキドキが止まらずただ受け止めるだけだ。

軽く触れるだけのキスからついばむようなキスへ。そしてそれはどんどん濃厚になっていく。

雄大の唇が琴葉から離れたと思った瞬間、それは首筋へ移った。

「っん!」

ゾクゾクとした感覚と胸のドキドキが最高潮に達し、琴葉は悲痛な叫びを上げた。

「ちょ、ちょ、ちょっと待って。」

「ん?嫌?」

「いや、あの、嫌っていうか、ドキドキが止まらなくて死んじゃいそう。」

「それは困ったな。」

困った素振りを見せない雄大に、琴葉は動揺するばかりだ。
真っ赤になった頬と潤んだ瞳で雄大を見つめると、たどたどしく言う。

「そ、そ、そ、それに心の準備が。」

あまりの可愛らしさに雄大は悶絶しそうになりながら、

「うん、わかった。じゃあぎゅってするだけ。」

と言って琴葉をきつく抱きしめた。