雄大は愛しくてたまらない琴葉の肩を抱いて、耳元で囁く。

「琴葉、愛してる。」

「っ///////////」

不意打ちに琴葉は耳まで真っ赤になってしまう。

「照れてる琴葉も可愛いな。」

「もう~雄くん~!」

ポカポカと、攻撃とはいえない優しい抵抗をしながら、琴葉は両手で頬を覆った。

穏やかで幸せな時間はいくらあっても飽きない。

「雄くん、京都に連れてきてくれてありがとう。今日出会ったパン屋さんを参考にさせてもらおうと思う。私、minamiが大事でずっと守っていきたいしそのことばっかり考えてた。だけど雄くんと一緒に過ごすようになって、何ていうか一人じゃないっていうか、もっと他のことにも目を向けてもいいんだって思えるようになった。雄くん、本当にありがとう。」

雄大を見つめて一息に言うと、琴葉はそのままぎゅううっと抱きしめられた。

「琴葉がいつも笑っていてくれるように、俺は琴葉の生活を守るよ。」

雄大の胸の中で聞いたその言葉は、琴葉の身体を満たしていく。

嬉しくて嬉しくて、胸がいっぱいになった。