「そんなの女の子の肌はデリケートだからに決まってるじゃない。嫌よ、洗濯もしないで着せてお肌荒れちゃったら可哀想じゃない」

「あそ」

いいや、もう、なんでも。

ズルいとか依然に俺には母さんの言葉が分からない。

正直理解したくない感が強い気もするがとにかくこの話題については広げても理解不能が増すだけだ。

ミーンミン……。

ほら、蝉までもが母さんの五月蝿さに我が振り直したのか鳴き声のボリュームを下げているじゃないか。

「成流ー!洗濯物終わったら次はトマトのヘタとるのお願いしていいー?母さんトマトだけは匂いから苦手なのよねー。昔から言ってるのにどうしてわざわざ毎年毎年苗を植えちゃうのかしら」

母さんはブツブツ言いながら魚を網の上にのせる。