ミーンミンミンミーンミーン。

ジージリジリジリリリー。

ああ、それともう一つ。

「さっきからうるせーよ!蝉!」

やっと布団から起き上がり窓を開け外の世界に触れたかと思えば、俺は意味の分からない怒りを蝉へと向ける。

ドタドタドタ。

バンッ!

「うっるさいのはあんたよ!蝉と話してる暇があるならせめて家の手伝いでもしに来なさい!」

バンッ!

俺よりもかなり煩く、母さんは嵐を起こしていく。

仕方がないが機嫌でも取りに行くか。

何故かって?

わざわざ俺の部屋まで来て言いに来たという事はかなりご立腹。