「あんたねぇ、夏休みだからこそよ?だらだらと家の中でゲームなんてしてないで外に行きなさい。子供の頃の夏休みなんて真っ黒に日焼けして何ぼでしょうに」
「いっみわかんねぇ。別にもう黒いしいいよこれで」
まあ、後でうるさいからなと時計を見る。
今は十二時四十分だから一時四十分までは安全にゲームが出来ることを確認する。
「あー、そうだ。彩蓮ちゃんだけど今年も来るってよー。良かったわねぇ」
「はー?また来るの?あいつも暇だねぇ。友達いないんじゃねーの?」
「あんただって夏休み初日から一人でゲームしてるじゃない。アンタこそ友達いないんじゃないのー?」
「俺は断ったのー。休みなんだから涼しい室内に篭ってたい俺の気持ちが分からないかなぁ」
いいながら頭はゲームの為にフル回転。
なんせ前回のセーブがナイス過ぎて今から始まるはボス戦だ。
と言うことで集中。
一時間と時間が決まっているなら今日は切りよく終わらせたい。
どうしてかって?
母さんが適当を言っていない限り明日には彩蓮が来る。
そうなったらしばらくゆっくりゲームをすることはできない。