「じゃあ先に台所で待ってるね」
「ああ」
俺は彩蓮が出て行くのを確認し、起き上がって着替えを済ませる。
「おはよう」
「んあ、おはよう」
台所へ行くと彩蓮が二度目の挨拶をしてきた。
「あら、珍しい。アンタもやればちゃんと起きれるんじゃない」
「別に必要なときは起きてると思うけど」
「そう?アンタ眠りすぎよ?早起きは三文の徳なんだから、本当早く起きなさいよ」
「そうだな。早く起きればこうやって皆でご飯も食べれることだし」
父さんまでそんな事を言ってくる。
念のためテレビに表示されている時刻を確認。
「はぁー」
思わず漏れるため息。