ならば他の惑星に、俺たちみたいな知能を持つ生物が存在しないと言うほうがきっと困難だと思う。
俺が今日ここでこれをしようと思ったのは参考書が無いとここで話が終わってしまうからだった。
こんなたった数行の考えじゃレポート用紙三枚を書き上げるのは無理だ。
俺は早速、持ってきた本の中から、さっき彩蓮に見せた一番分厚い一冊の表紙を捲った。
最初はただパラパラと捲りながら、載っている写真やイラストを眺めるだけだった。
だけど俺は直ぐにその世界に惹き込まれた。
宇宙だなんて遠く離れた空間に、今まで興味をそそられた事は無かった。
先ずは写真の奥深さに惹き込まれた。
なんとも言えない色をした無限の空間に何故かとても惹かれた。
だから横に書かれている文章にも目を通してみた。
何となく知ってはいたが、書いてあることは殆ど一緒で、それが返って宇宙の未知さを際立たせた。
多分、俺はそれに刺激されたんだと思う。
知識が少ないから、宇宙人がいるかどうかを記述できないのではなく、興味がなかったのかと理解させられた。