しかし、興味がないから気がつかなかったがこの図書館には多種多様な著書が揃っているんだなと思う。
土地だけは豊富な田舎だけあって町外れにあるこの図書館の面積はそれなりに広い。
真ん中には中庭があってその分本が並ぶ面積は小さくなるが、多分それを差し引いてもそこら辺の図書館には負けないくらい広い。
お陰で彩蓮の元へ戻る頃には、俺は五冊もの著書を抱えていた。
「いっぱい持ってきたね?重そう」
「重いな。特にこれとか」
俺は持ってきた中で一番分厚い本を彩蓮の前に置いた。
「宇宙人の概要?成流?課題は?」
「いやいや、俺が趣味でこの本を持ってきたとでも?これはれっきとした課題に貢献する一冊だ」
「ええー?どんな課題なの?」
図書館であまり喋ってるのもよくないと思い、俺は持ってきたプリントを彩蓮に渡すことにした。