「成流ー」

「うん?」

「暑すぎる程暑いねー」

「だなぁ」

「だからね?帰りにあそこでカキ氷食べようよ」

何がだからなのか全くもって分からないが、取り敢えずそれは置いといて彩蓮の指差す方を見るとそこには駄菓子屋がある。

「ああ、まあ、いいんじゃない?」

「やったー!」

そう言えば、昔はよくこの駄菓子屋にも来てたけど最近はショッピングモールばかりでここに来てなかったな、とか思う。

小さい頃はワクワクしたクジのおもちゃも、当たり付きのお菓子も、って言うかこの空間を、いつからか興味が外れていた。

そのまま『高校の勉強って難しくない?』とか『今日のお夕飯はなんだろうねー?」とか、些細な会話をしながら俺達は町の外れにある市立図書館へと向かった。