イッチーは犯罪者だと思う。
生まれた時からの幼なじみである波野さんでさえこのダメージだ。
イッチーに免疫のない女子ならば確実即死だろう。
「イチ、二曲目やんないの?」
と、すかさず中田くんのサポート。
「まじだ!始まるじゃん!ってもっと早く教えてくれよな?まーた同じ曲になったじゃん!」
「別に良くね?今なんて殆どやってねーじゃん」
「それもそうか。ちょ!これ持ってて!」
マッチングが始まり、イッチーの意識は完全にゲームで満たされたようで、先程までマジマジと見つめていたプリクラは意図も容易く鈴城さんの手元へ戻された。
「私トイレ行ってくるー」
「あ!待って一緒行く!」