アナウンスと共に小さくなるざわめき。 そのせいでこの場所の音が予想以上に大きく耳に響く。 心臓の音。 呼吸の音。 生きている音。 突然に、あまりに大きく耳に届いたもんだから僕は少し驚いてしまった。 ーヒュルルルルー。 『わぁ!』 途端に頭上が大きな音と共に柔らかな光を放つ。 『すごいね。綺麗だね』 『ああ、とても綺麗だ』 僕の言葉に、キミはこっちを見ないまま口角を上げる。 それを見て、やっぱりキミは、と思う。