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 お腹いっぱい(イッチー、中田くん、俺に関してはいっぱい過ぎるほど)満たされた後、チームイッチーは二階にあるゲーセンに向かった。

「ってかさぁ、成流はまじに花火大会来ないわけ?」

 イッチーは器用に音ゲーをこなしながら尋ねてきた。

「うーん、行かない。暑いし。別に花火に大した興味もないからなぁ」

「俺だって花火は二の次だぜ?でもあるだろ?花火の前に滾るやつ!出店!夏は祭りで食べ歩きしないと終われないだろ?」

「そうかぁ。終われないのかぁ。いいよ、別に。だってさ、よく考えてみろよ?今年の夏はまだ始まったばっかりだぜ?なのに終わりのことを考えるとか俺らは年寄りかって」

 はい、論破。

 良く吟味すれば意味は分からないが、何となくごもっともな感じに聞こえただろう自分の言葉に自分でうっとりする。