「お待たせいたしましたー!」
「うわ……」
ベルに呼び出され、注文した夢丼を取りにいったイッチーと俺はその圧倒的な強さに顔を顰めた。
「ちょっと、あっちで食べてくれない?」
トレーと体を若干離しつつも席へ戻るが戻るなり鈴城さんが冷たい一言を吐き捨てる。
「はぁ?なんでだよ」
「そんなもの目の前に置かれたらこっちの食欲が落ちるっつーの」
「冷たい奴だなぁ。そんなこと言わずに皆で仲良く食べましょーねー」
イッチーのメンタルは夢丼の如く強い。
鈴城さんの言葉も視線も意に介することなくドカッと隣に腰を下ろす。
「まじに食うの?」
強大な存在感を放ちながらそっと腰を下ろした俺に中田くんが引きつつも話しかけてくる。