実際に手をつけ始めると文字として認識した量の何倍もの量に感じた。

 よって、片付けるのには二週間とちょっとの時間を要した。

 そして気づけば今日はもう花火大会の日。

 因みに、退院後にイッチー達に会うのは今日が二回目だった。

 壁を壊された俺は夏休みの課題をイッチー達とやろうかなと自分から皆に声をかけた。

 イッチーはノリノリで快諾。

 中田くん、鈴城さんにはスッパリ断らた。

 そして波野さん。

 波野さんには何故か『成流くん、ごめんね』と謝られる始末。

 その時は首を捻るのみだったが、俺はその理由を知るのはすぐのことだった。