ドアが閉まるのを確認してからベッドわきに置いてある自分の服に着替える。
立ち上がると少し立ち眩みを覚えはしたが特に何の問題もなく着替えることができた。
着替え終わってしばらく、母さんはペットボトル二本を持って帰ってきた。
「俺、一週間も寝てたんだね」
「そうよ。本当によく寝てたわ。先生は『体には何も異常はないしその内目が覚めるでしょう』とか言ってたけど母さんは心配で心配で。連絡がきた時はどれだけ嬉しかったか。成流?本当に何もないのよね?事故だったのよね?大丈夫なのよね?」
母さんは本当に心配してくれていたのだろう。
立て続けに捲し立てる。
素直に申し訳ないなと思った。
でも、そうか、一週間か。
なら俺は、やっぱりもう少しだけ彩蓮と一緒にいたかったなだなんて思ってしまう。