「俺は生きているんだな」 「もちろん生きてるよ。ずっと眠ってるからみんな心配してる。でも、成流は必ず起きるよ」 「そうか」 「ごめんね。こうして声を出して話をするのがこれで最後だってなったら少し寂しくて。変だよね。私は成流で、成流は私なのに」 バァンバァンバァン! 大きな花火が連続で打ちあがる。 本当に、夏の終わりはすぐそこまで来ている。 「だからだよ」 「え?」