取り敢えず飲み物なんかすすめてみる。

「彼女さんいないの?え?じゃあ尚更意味わかんないだけど!本当になんで花火来ないのさ?」

が、無視されてしまう。

仕方なく、差し出した缶ジュースはそのまま元あった机の上へリリース。

からの自分の缶を手に取り直してコクリと一口飲み下す。

「別に興味がないだけだよ。嫌いなわけじゃないけど暑い中をあんな人ごみで見なくてもうちの窓から見える程度で俺は充分楽しめちゃうんだ。だから気にせず楽しんで来いって」

「そんな理由なら強制連行したいんだけど?」

「そんなって、俺にとっては大きな理由なんだけど」

 とか言いつつ、鈴城さんがイッチーと同じことを言うから思わず笑ってしまう。

「そうやって笑ってたらいいよ。でも覚悟して?私はかなり本気だよ」

 困ったなぁ。