ああ、成程。

と思いつつ、だけど「ははっ」と笑ってしまう。

「なんよ?」

「いやさ?別に梅雨の間に降ろうが降らなかろうが花火大会の日が雨かどうかなんて変らなくないか?とね、僕はそう思うわけですよ」

 一年に振る雨の量が決まっているならワンチャンその考えも間違いではないだろうと思えるが実際のところそんなルールなど存在するはずもなく、雨の量には規則性も何もない。

 降雨量にMAX値など存在しないのだ。

 故に梅雨の間に降ろうが降らなかろうが当日の天気なぞ誰にも分かりはしない。

「だぁー!うるせーなー!?いいだろ別に?考え方なんか個々の自由だろ?それとも何か?日本人はこれすらも『みんな一緒。足並み揃えましょう』精神なのか?」

頭上に広がる青空とは裏腹に雲行きが怪しくなるイッチーの感情に俺は弁論を試みる。