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「それにしても降らねぇなー」

 イッチーは残念そうに呟きながら青く晴れ渡っている空を見上げる。

梅雨入りの発表がされてから今日までしばらく経ったが未だ雨らしい雨は降っていない。

むしろめちゃくちゃいい天気が続いている。

今年の梅雨はもう終わったんじゃないかと思う。

「いいじゃん別に?降らない分には?」

 俺が疑問を投げると「分かってねぇなー」とイッチーは首を横に振り振り。

「毎年さー、梅雨ってなると雨降らなくなるじゃん?で、何故か梅雨明けと共に雨の日が増える。別にいつ降ったってかまわないけどさ、花火大会のときだけは避けて欲しいわけよ。ってなったらさ、出来るだけ梅雨の間に降っといて欲しくない?今のうちに降っといてくれたら当日は安心!って感じしねー?なんかこう、モチベ的な感じで」

と、イッチー。