彩蓮に問いかけに、俺はビニール傘越しに空を仰ぐ。

雨の強さは朝から全く変わっていない。

ずっと均等な量で水分が落ちてきている。

だけど、暗くなったせいか雲は厚くなっているように見える。

ただ低い位置にあるだけでそれ程重そうでもなかった雲が、今はどんよりとたっぷりの水分を服有している感じがする。

「仕上げをしたら晴れるんじゃないか?」

「仕上げ?」

「お前、作った照る照る坊主全部袋に詰めてただろ。うちに飾る分は?残したか?」

「あっ」

「だから仕上げ。配った張本人の家に飾ってないとかふざけてるからな。さっさと帰ってウチの分も作るぞ」

だけど、これだけ時間を費やしたんだ。