「はーら減った!無理だ、限界!ぱぱっと何か食うぞ!」
「そーだなぁ」
「いっくん!鞄持たずにどこ行くって?明日からしばらくお休みなんだから本当やめてよねー」
「わーってるよ。まだ教室も出てないだろーよ。ちゃんと俺だって分かってるつーの!」
「はいはーい!痴話喧嘩とかどうでもいいから行こうよ。ぱぱっと食べれて涼しくて適当に時間が潰せてとか選ぶ余地もないんだから」
鈴城さんの言葉に一同首を大きく縦に振る。
ほら、誰に聞いたって答えは同じ。
ここら辺でできるのとなんて本当に、極僅かに限られている。
「しかしあちぃーなぁ。なんだよ、俺に何か恨みでもあるってのか?」
ゴールのデパートだか大型スーパだか位置付けに困るその場所へ向かうさ中、話題はイッチーの発した今日の暑さについてに落ち着いた。