自分達だけが認め合うだけの関係じゃなく、周りからもそうなのだと認識されるのは酷く……。
「……っ……気持ち良いです」
「………」
「嬉しいです……先生、」
フワフワとしてしまうくらい。
ほろ酔い気分の心地の良さ。
思わず、キュッと先生の手を握り返してその存在感に更に安堵を覚えていれば。
「……………はぁぁ、」
……ん?
溜め息?
「本当………けしからんよ」
「………はっ?」
「何度も言っているつもりなんだけどな」
「は……はい?」
一体、今度はなんなんだ!?
なんでこんな全力で呆れた様な反応で頭まで抱えられたというのか。
私なにかマズい事言っ……
「俺もね、男なんですよ」
「……………はっ?」
「しかも、もう二週間も抑制してる限界ギリギリの男なんですよ」
「へっ?えっ?……あの?」
「そんな逆上せた顔で甘い言葉なんて煽り以外の何物でもないんですよ」
「………へっ!?」
「パクンッ___」
「っ___」
「…………もしここが家の中なら容赦なく食らいついて骨までしゃぶってます」
大きな手。
そう改めて感じてしまった。
自分の顔に擬音と共に【食らいつく】様に覆いに来た掌に。
そんな指の隙間から捉える先生の双眸の獰猛な事。
本能ギラギラの……肉食獣だ。
掌の熱が滾っている自分の熱だと告げてきているようで……熱すぎる。