たぶん表情が緩んでいたんだろう。
そんな私を見て、胡桃さんは本日三度目の、息が止まるようなことを言う。

「納得してくれたかな?じゃあ改めて、俺と付き合ってください。」

真剣な目で見つめられる。
その瞳から、目をそらすことができない。

「あのっ。私…。」

こんな私で本当にいいのだろうか。
だけど胡桃さんは考える時間を与えてくれない。

「ダメ?」

少し首を傾げるように可愛く聞かれ、不覚にもキュンとしてしまった。
何だろう、これがいわゆるギャップ萌ってやつだろうか。

「よ、よろしくお願いします。」

おずおずと答えペコリと頭を下げると、胡桃さんの大きな手が私の頭をナデナデする。

男性にそんなことされるのは初めてで、私は一瞬で真っ赤になった。