***** あれは、ある雨の日。 大学からの帰宅途中、私はよく行く公園へ向かっていた。 よくここで読書をしていた。 雨の音を聞きながら、この公園で読書をするのが好きなんだよね。 人気は少なく、木に囲まれ落ち着いた雰囲気の静かな公園だ。 いつも通り、読書をする屋根のあるベンチへ向かうと、一人のおじいさんが苦しそうにしゃがみこんでいた。