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あれは、ある雨の日。


大学からの帰宅途中、私はよく行く公園へ向かっていた。


よくここで読書をしていた。


雨の音を聞きながら、この公園で読書をするのが好きなんだよね。


人気は少なく、木に囲まれ落ち着いた雰囲気の静かな公園だ。


いつも通り、読書をする屋根のあるベンチへ向かうと、一人のおじいさんが苦しそうにしゃがみこんでいた。