「食欲はありますか?朝ごはんの用意ができています」
「でも、助けていただいて、休ませてもらって、ご飯もだなんて申し訳ないです。」
「当たり前のことをしたまでです。人が倒れているのにほっとけないでしょう?倒れるなんて余程のことです。体調も優れないんですから、もっと甘えていいんですよ?」
見ず知らずの私を助けてくれて、こんな素敵な言葉をかけてくれて、涙が出そうになった。
見知らぬ場所、見知らぬ家で訳がわからず心細かったのだ。
「…ありがとうございます」
私は雨宮さんについて、食事をとる部屋へと向かった。