教室を見渡すと、女子ならず、男子までもが澪を見て笑っている。




その人達は、ついこの間まで仲のよかった人達まで、様々だった。




その事実に、思わず涙が込み上げてきた。



そんな澪の様子を見ていた瑛梨奈は、ため息をつきながら言った。



「まぁ、気にしない方がいーよ?こんなの見ても……えりは別に友達やめよーとか思わないから!てか稚尋嫌いだし」




「えり……!」





私は本当にいい友達を持ったと思う。


瑛梨奈がいなければ、弱虫な私は今ごろ登校拒否生徒だ。




「ありがとう……」



「泣~か~ないの~♪」



「だって……」




瑛梨奈は、澪が泣き止むまで手を握っていた。



信じられるのは瑛梨奈だけ。


澪はそう思っていた。