頭がボーっとする。
「その瞳、ますます惹かれる」
そう言って、稚尋は澪の唇を解放した。
だけどそれは決して乱暴ではなくて、優しいキス。
そんな言葉がぴったりだった。
「稚尋……」
自然と溢れる澪の気持ち。
自由を奪われた澪には、「やめて」なんて選択肢は存在しなかった。
稚尋の意のままだ。
なかなか離してくれない稚尋の顔を見る事が出来ない澪。
そんな澪の瞳を見て、稚尋は何かを思い付いたようにニヤリと笑った。
「姫は……俺のもんだ」
「え!?」
稚尋は澪の首筋に、再度顔を埋めた。
稚尋の栗色の髪が、澪の頬をくすぐった。