「え」
「借り物競争だろ?ビリにさえならなかったら、ご褒美あげる」
その稚尋の声が、やけに澪の耳元で響いて聞こえた。
「ご褒美って…………?」
「妄想すんなよ~?」
ケラケラと笑いだす稚尋。
澪は一気に真っ赤になってしまった。
「しっ、してないってば!」
「姫はエロいからなぁ……」
どっちが!!!
澪は、軽く稚尋を叩いた。
「いって……ひでーな?」
「あんたが!そんな事言うからでしょっ!」
「そー?」
何で平気そうな顔してんのよ。
「いいからどいてってば!」
その時だった。
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