「なんか、夏休みあっという間だったね、えり」
「そうだよねー」
明日から二学期に入る。
夏休みは大量の宿題に悩まされ、稚尋に会う機会もなかった。
その分、澪は暎梨奈との友情復興に力を入れていた。
おかげさまで、暎梨奈との関係も元どおり。
と言うか、以前より本音で話せるようになったかもしれない。
「でも。明日から稚尋に会えるじゃん?」
暎梨奈がニヤニヤしながら澪を見て言った。
そんな暎梨奈の言葉に、澪は一気に真っ赤になる。
「なっ……!」
「リンゴみたい!」
そんな感じで、夏休み最後の日は過ぎていった。