「何、その無駄な笑顔」 「え?姫を一日中独占できる喜びの笑顔」 「何言ってんの……」 「本音」 稚尋は笑いながら、澪に腕を絡ませてくる。 嬉しい。 嬉しいんだけどさ。 なんか、こう、胸の奥が苦しいんだよね。 なんでだろう……? 「……稚尋、私イルカが見たい」 「了解」 稚尋は澪を連れて、歩き出した。